英語多読でフランス文学を楽しむ!マクミランリーダーズ レベル2 (Beginner) の洋書を紹介 #03 〜フランス編〜

東京のすみっこより愛をこめて。fummyです😊💡

Macmillan Readers(マクミランリーダーズ) レベル2(Beginner)の洋書を詳しく紹介するシリーズの第3弾(#03)です。マクミランリーダーズは、「Graded Readers(GR)」の中でも特に読みやすいため、英語多読におすすめです!

※ちなみに前回の記事(#02)はこちら。

前回から、古典のリトールド(retold)もの(有名な古典文学をGR用に簡単な英語に直したもの)のシリーズに入っていますが、本記事は特に、フランス作家の作品を集めた「フランス編」です。

フランス編は4冊しかありませんが、どれもどこかで聞いたことがある名作です。ぜひご期待ください!

各作品を紹介するにあたって、あらすじを書くとともに、個人的に好きなシーンの引用と日本語訳(拙訳)もつけています。重要なネタバレはしないように考慮していますので、読む前の参考にしていただくのはもちろん、読んだ後の復習に使っていただければ嬉しいです!

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Macmillan Readers レベル2(Beginner) 〜フランス編〜 について

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Macmillan Readers(マクミランリーダーズ)のレベル2(Beginner)は35冊発行されていて、これらの本は、英語多読協会SSSによって、MMR2とMMR2+の2種類に分類されてます。(参考ページ:SSS推薦・多読用基本洋書のご紹介

【Macmillan Readers レベル2 全35冊の構成】
※赤字が今回ご紹介する範囲です。

タイプ 総語数 YL ページ数 紹介記事 冊数
MMR2
(中綴本)
2000
-3000
1.2-
1.4
32前後 英語多読におすすめ!マクミランリーダーズ(Macmillan Readers) レベル2( Beginner)の洋書を紹介 #01 12冊
MMR2+
(背表紙あり)
6000
-10000
1.6-
1.8
64前後 やさしい英語で古典文学をたしなむ!マクミランリーダーズ レベル2 (Beginner) の洋書を紹介 #02 〜アメリカ編〜 9冊
第3弾(#03)
フランス編
4冊
第4弾(#04)
イギリス編(執筆中)
10冊

今回は「MMR2+(背表紙あり)」の23冊のうち、フランス作家の作品4冊をご紹介します!

一応「この順番で読むと、時代背景も含めて内容が理解しやすい」とわたしが思う順番でご紹介していきます。でも、ここまで来ると、各作品の難易度はほとんど変わらないので、基本的には興味のある作品から読んでいただければよいと思います!

参考
各作品の語数は、「Macmillan Readers カタログ」を参考にしています。

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アレクサンドル・デュマ(Alexandre Dumas)

アレクサンドル・デュマ・ペール(1802-1870)は、北フランスのヴィレル・コトレ出身の作家です。
モンテ・クリスト伯(巌窟王)』や『三銃士』などの歴史小説が有名。同名の息子(『椿姫』の作者)と区別するために、大デュマとも呼ばれています。

デュマの作品は、MMR2+のレベルで、『三銃士』、『仮面の男』、『黒いチューリップ』の三つが読めてしまいます。なんという高待遇!(笑)

ちなみに、それぞれ一つの作品として映画化までしている『三銃士』や『仮面の男』は、もともとは三部からなる「ダルタニャン物語」の一部です。以下のような構成になっています。

ダルタニャン物語(The D'Artagnan Romances)
  1. 第一部:三銃士(The Three Musketeers)★MMR2+で読める!
  2. 第二部:二十年後(Twenty Years After)
  3. 第三部:ブラジュロンヌ子爵(The Vicomte of Bragelonne: Ten Years Later)
    仮面の男(The Man in the Iron Mask)が含まれる。 ←★MMR2+で読める!

三銃士 〜The Three Musketeers〜 (10724語)

あらすじ

舞台は1625年、ルイ13世の治世のフランス。
ルイ13世(King Louis)は妻のアンヌ王妃(Queen Anne)と不仲で、アンヌ王妃はイギリス人のバッキンガム公爵(the Duke of Backingham)と秘密の恋をしています。

王の銃士になることを夢みてパリにやってきた青年ダルタニャン(D’Artagnan)は、アンヌ王妃の使用人のコンスタンス(Constance)と恋人同士。コンスタンスはある日、リシュリュー枢機卿(Cardinal Richelieu)がアンヌ王妃の秘密の恋を暴こうとしていることを知り、ダルタニアンに助けを求めます。ダルタニアンは三人の銃士、アトス(Athos)アラミス(Aramis)ポルトス(Porthos)の協力を得て、見事にアンヌ王妃を危機から救い、バッキンガム公爵の信頼を得たのでした。

しかし、ダルタニャンは、リシュリュー枢機卿のスパイである美女ミレディー(Milady)の恨みを買って命を狙われます。そして、そうこうしているうちに、英仏の戦争が勃発。ダルタニャンはミレディーがバッキンガム公爵を殺害しようとしていることを知り、阻止しようとします。

所感と好きなシーン

ダルタニャンがまだ銃士になる前のお話です。ダルタニャンと三人の銃士たちの物語なので『三銃士』。
歴史的にみると、「銃士隊」は下層市民でも入隊できる唯一の王の近しい護衛隊だったので、立身出世のために銃士を志願する若者が、当時のフランスでは多かったみたいですね(Wikipediaより)。

というか、マスケット銃を持っているから「Musketeer(マスケティアー, 銃士)」なんですね。
映画を見たり、物語を実際読んだ印象では、銃はほとんど使っていなくて、剣で斬り合っているイメージが強いので、「銃士」の「銃」の意味をあまり深く考えたことがなかったのですが、本当は銃がメインだったとは!(笑)

そして、『三銃士』といえばダルタニャンと3人の銃士たちの友情、そしてあの有名なセリフですよ。というわけで、引用しておきます!

‘We must come with you,’ Aramis said.
‘But I can’t tell you the secret,’ D’Artagnan said.
‘That’s not important,’ Aramis replied. ‘You know the musketeer’s motto: “All for one, and one for all!” Four men will be stronger than one.’

*日本語訳(拙訳)*
「それは、俺たちも一緒に行かないとだな」とアラミスは言った。
「でも、僕はあなたたちに秘密を明かすことはできないんだ」とダルタニャンは言った。
「かまやしないさ」とアラミスは答えた。「お前も銃士のモットーを知ってるだろう。『一人はみんなのために、みんなは一人のために!』一人よりも四人の方が強いだろうさ。」

Alexandre Dumas, The Three Musketeers Macmillan Education, 2009, pp.10-11

この物語の中で、ダルタニャンは様々な困難に遭遇し、三銃士とともに乗り越えていくんですけど、私が思うに、どう考えても自業自得なんですよね。だってミレディーについては、ダルタニャンが全面的に悪いじゃないですか。彼女に対して不誠実すぎるじゃないですか。(女の敵だよダルタニャン!)

単語的には、「convent(修道院)」と「nun(修道女)」がどうしてもわからなくて調べてしまったので、載せておきますね。

The next day Milady arrived at the convent. The nuns in the convent were happy to see her. She told them stories about Paris. One very pretty woman talked to her more than the nuns. This woman was Constance.

*日本語訳(拙訳)*
翌日、ミレディーは修道院に到着した。修道女たちは、ミレディーに会えてとても喜んだ。ミレディーは、修道女たちにパリでの出来事を話してきかせた。あるとてもかわいらしい女性が、修道女たちよりも熱心にミレディーに話かけてきた。この女性こそがコンスタンスだった。

Alexandre Dumas, The Three Musketeers Macmillan Education, 2009, p.53

ちなみに、登場人物がフランス人のため、名前の読み方が難しいです。
CDで確認しながら読むのがおすすめ!

仮面の男 〜The Man in the Iron Mask〜 (9055語)

あらすじ

舞台は1661年、『三銃士』から36年後の、ルイ14世(Louis XIV)の治世のフランスです。
ダルタニャン(D’Artagnan)はいまや銃士隊の隊長。かつての戦友の三銃士たち、アトス(Athos)、アラミス(Aramis)、ポルトス(Porthos)は銃士隊をすでに退役しています。

ダルタニャンの仕えるルイ14世はよき王とは言えず、民の飢えや貧困を省みることなく、王宮で贅のかぎりを尽くしていました。しかしルイ14世には本人も知らない秘密がありました。実はルイ14世には、生まれた時から存在を隠された双子の弟がおり、バスチーユ監獄に収監されていたのです。

銃士隊を去った後に聖職者となり、ヴァンヌの司教となったアラミスは、王の双子の弟フィリップ(Philippe)を救出し、悪政者であるルイ14世にとってかえようという計画を立てます。失敗すれば極刑は免れないこの反逆行為は、果たして成功するのでしょうか。

所感と好きなシーン

デュマは史実や当時のトレンドを絶妙に物語に取り込んできますね!おもしろいー!!

王朝の最盛期を築き、「太陽王」とも呼ばれ、あのベルサイユ宮殿を建設したルイ14世ですが、彼の出生を巡って、当時はいろいろ憶測が飛び交っていたようです。例えば、『三銃士』でも描かれていましたが、両親(ルイ13世とアンヌ王妃)が不仲だったため「ルイ14世はルイ13世の子供ではない説」が実際ありました。また、双子ではないけれどルイ14世には「フィリップという2歳年下の弟が実際に存在」していましたし、さらにはこの時代に「『鉄仮面』と呼ばれる謎の囚人が実在」していました(Wikipediaより)。これらの素材が見事にミックスされたのが『仮面の男』です。

一応「ルイ14世という悪しき王の支配からフランス国民を解放する」という大義名分があるんですが、なんだかマクミラン版を読むと、アラミスの陰謀に善良なフィリップが利用されたような印象を受けるんですよね。アラミスがフィリップに「あなたを王位に就かせたあかつきには、私がローマ教皇の地位を得られるよう協力ください」みたいなことを言っちゃってるからですかね。大義以上に野心がダダ漏れだから?(笑)

それに、「アラミスはなぜフーケ財務大臣(Monsieur Fouquet)にうかつにも計画のこと話しちゃったの?」とか、「なぜあの時フィリップを置いていったの?」とか、いろいろもやもやしてしまいます。

以下は「仮面の男」の由来のシーンです。

“Monsieur D’Artagnan
Take the prisoner to the fort on the island of Sainte Marguerite. Cover the prisoner’s face with an iron mask. He must never remove this mask. Nobody must ever see his face again.  Louis”

Philippe gave the paper back to D’Artagnan. ‘My brother is clever,’ he said. ‘He is a great man! I am ready.’ He smiled sadly.
‘You are a great man too, Sir,’ said D’Artagnan.

*日本語訳(拙訳)*
『ダルタニャン
囚人をサント=マルグリット島の要塞に連れて行け。そして鉄仮面で顔を覆うのだ。二度とその仮面を外せぬように。二度とそやつの顔が人の目に触れられぬようにな。  ルイ』

フィリップは令状をダルタニャンに返した。「私の兄は賢明だな」と彼は言った。「兄は立派な人だ!覚悟はできているよ」彼は悲しそうに微笑んだ。
「あなたも立派な御方ですよ」とダルタニャンは言った。

Alexandre Dumas, The Man in the Iron Mask, Macmillan Education, 2007, pp.44-45

全体的には面白くて一気に読めたのですが、ディカプリオ主演の映画の『仮面の男』が熱くてかっこよくてすごくすごくすごく好きなので、マクミラン版の結末を読んだあとは、なんだか寂しくなってしまいました。。。原作もこの寂しい展開なんだろうか。。。

黒いチューリップ 〜The Black Tulip〜 (8653語)

あらすじ

舞台は、17世紀のネーデルランド連邦共和国(オランダ共和国)。

オランダといえば、チューリップの名産地です。1671年には、ハーレム市が大会を開催することを決定し、「黒いチューリップを最初に栽培したものに賞金10万ギルダーを贈る」と発表。これを聞いて、チューリップ研究家の青年コーネリアス(Cornelius Van Baerle)は奮起します。彼は研究のすえ、ついに黒いチューリップの開発に成功し、3つの球根を手に入れました。

一方、1672年8月20日、元オランダ連邦政府の役人のウィット兄弟(Cornelius De Witt and John De Witt)が、市民に惨殺されます。彼らは、オレンジ公ウィリアム(William, Prince of Orange)に反目し、フランス国王と通じている反逆者の疑いで投獄されていました。

ウィットは実は、チューリップ研究家のコーネリアスの後見人で、殺害される前に、フランス国王との密書の小包を、中身を告げずにコーネリアスに預けていました。それを知ったコーネリアス隣人のボクステル(Isaac Boxtel)は、コーネリアスを「オランダ連邦への反逆者」として密告します。ボクステルはチューリップ栽培家で、コーネリアスに嫉妬していたのです。その結果、コーネリアスは牢獄に収監されてしまいます。

獄中で、コーネリアスは、看守の娘である美しい少女ローザ(Rosa)と恋に落ちます。コーネリアスは、黒いチューリップの球根を牢獄に持ってきており、3つのうちの2つを彼女に託します。黒いチューリップは、本当に咲くのでしょうか。コーネリアスとローザの恋は実るのでしょうか・・・?

所感と好きなシーン

『三銃士』のデュマなので、冒険活劇を期待して読み始めましたが、ふたを開けてみたらめちゃくちゃ古典的なラブストーリーでびっくりしました。牢獄の小窓越しにお互いを想い合うコーネリアスとローザの関係に燃えます…!(笑)

見どころは何と言ってもチューリップにヤキモチを焼くローザでしょう。かわいすぎますから!(笑)
ローザは毎晩毎晩、熱心にコーネリアスの牢屋を訪ねるのですが、コーネリアスは黒いチューリップのことばかり気にしています。以下は、ついにローザがコーネリアスに不満を吐露するシーンです。お互いを大切に想いすぎて、逆に愛が伝わってないパターンですね(笑)。

‘First, you love your black tulip,’ she said. ‘Then you love me.’
‘That is not true, Rosa,’ Cornelius replied. ‘But you must grow the black tulip. You will win 100000 guilders. Then you will marry a good man. You will leave this terrible place.’
‘Do you want me to go?’ Rosa asked sadly.
‘No, I want to see you every day,’ Cornelius replied. ‘I love you, Rosa.’
‘Then I will come here every day!’ Rosa said. ‘But do not say the words “black tulip” for three days!’

*日本語訳(拙訳)*
「あなたは、まず何よりも黒いチューリップが大切で」と、ローザは言った。「わたしはその次なのね。」
「それは違うよ、ローザ」と、コーネリアスは答えた。「でも、君は黒いチューリップを育てなくてはいけないよ。きっと10万ギルダーの賞金がもらえるだろう。そうしたら、素敵な人と結婚して、こんなひどい場所から出ていくんだ。」
「私にいなくなってほしいの?」と、ローザは悲しそうに尋ねた。
「いいや、僕は毎日でも君に会いたいよ」と、コーネリアスは答えた。「愛しているよ、ローザ」
「じゃあ私、毎日ここにくるわね!」と、ローザは言った。「でもこれから3日間は、『黒いチューリップ』っていう言葉を使うの禁止ですからね!」

Alexandre Dumas, The Black Tulip Macmillan Education, 2005, p.45

コーネリアスとローザのかわいい関係に大満足なわたしなのですが(笑)、残念なのはラスト。
議論したいので少しネタバレしますが、ラストがわかりにくかったです。

コーネリアスが最終的に、オレンジ公ウィリアムに「冤罪と認められた」ことは理解できます。
コーネリアスが疑われた原因は、ウィット(兄)から受領した小包でしたが、ウィット(兄)が残したメモを読めば、コーネリアスは中身が何かも知らずに小包を受け取っただけであることが証明されますから。

問題は、ラストの「ウィット兄弟は反逆者ではなかった…(中略)…彼らはこの国を愛していたのだ」っていうオレンジ公の発言です。いつウィット兄弟の疑いが晴れたのでしょうか。ウィット(兄)の残したメモには、そこまでの内容は書かれていません。もしかしたらオレンジ公は、コーネリアスから没収したウィットとフランス国王の手紙を読んで、そこからウィット兄弟の祖国を思う気持ちを読み取って、兄弟を冤罪で死なせてしまったことをずっと悔いていたのかもしれません。でも、そんな描写は一切ないので、オレンジ公のラストの発言がとても唐突に思えました。

GRですから、描写が省略されているかもしれませんね。原作を読みますか…!

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ガストン・ルルー(Gaston Leroux)

ガストン・ルルー(1868-1927)はフランスのパリ出身の小説家・劇作家です。
代表作は『オペラ座の怪人』。

彼はもともと新聞記者で、劇の評論を手がけたり法廷記者をしていたこともあります。推理小説や怪奇小説の書き手として紹介されることが多いですが、多作の人で、SF、ファンタジー、歴史小説、政治小説などの著作も数多く残しています。モーリス・ルブラン(アルセーヌ・ルパンの作者)と同時代で、彼と並ぶ人気作家だったと聞くと、テンションがあがりますね!(笑)

オペラ座の怪人 〜The Phantom of the Opera(8264語)

あらすじ

舞台は1890年。フランスのパリのオペラ座は、奇妙な噂でもちきりでした。チケットの販売されていない5番ボックス席に、黒のロングコートを羽織り、白い仮面をつけた幽霊が出るというのです。人々はこの幽霊を「オペラ座の怪人(the Phantom of the Opera)」と名付け、恐れていました。

ある日、青年ラウル(Raoul)は、パリの有力者である兄とオペラ座に訪れ、若く美しいオペラ歌手クリスティーヌ(Christine)の歌声に魅了されます。実はラウルは幼いときに、ブリトニーの浜辺で偶然クリスティーンに出会っており、10年の時を経て、二人はオペラ座で運命的な再会を果たしたのでした。

クリスティーンへの愛をつのらせ、彼女の楽屋に通うラウル。しかし楽屋に一人でいたはずのクリスティーヌは、奇妙な男との話し声とともに忽然と姿を消してしまいます。また、舞台でもシャンデリアが落下したり、演奏家が行方不明になったり、不気味な事件が起こり始めたのでした・・・。

所感と好きなシーン

ミュージカルに映画、特にあの曲のイメージが強い「オペラ座の怪人」です。
今までさんざん見てきたし、曲も大好きなのでさんざん聞いてきましたが、物語として読んだのは初めてでした。怪人に連れ去られたクリスティーヌを、ラウルと謎のペルシャ人(the Persian)が助けに向かうのですが、ペルシャ人なんて出てきたっけ?という感じです。原作のみのキャラクターなんでしょうか。

ネタバレですが、やっぱり以下のシーンが感動的なんですよね。

怪人はクリスティーヌを愛しているので、クリスティーヌを連れ帰ろうとするラウルとペルシャ人を捕らえて拷問にかけようとします。そこで、クリスティーヌが初めて、自分の師(音楽の天使, the Angel of Music)である、オペラ座の怪人エリック(Erik)の素顔をみることになります。(※このシーンは「ペルシャ人による語り」にてお送りします)

Suddenly, Christine pulled Erik’s mask from his face. She looked at his face. I knew about Erik’s face. I had seen Erik’s face many times. But Christine had never seen it before! Was she going to scream?
… (An omission) …
Christine did not scream! She put her hands on her own face. And Erik put his hands on his face too.
‘Christine,’ Erik said quietly. ‘You have seen my face. Can you love me?
‘Yes, I can love you,’ Christine said. ‘I sang for you. You were mu wonderful teacher. I will always lave my teacher. But I love Raoul too. Please, Erik, save Raoul and the Persian.’

*日本語訳(拙訳)*
不意に、クリスティーヌはエリックの顔から仮面を引きはがした。クリスティーヌは、彼の顔を見つめた。私はエリックの素顔を幾度も見たことがあった。しかし、クリスティーヌはこれまで一度も見たことがなかったのだ!彼女は悲鳴をあげるだろうか。
… (略) …
クリスティーヌは悲鳴をあげたりしなかった!彼女は両手で自らの顔に触れた。そしてエリックも、両手で自身の顔に触れた。
「クリスティーヌ」と、エリックは静かに言った。「君はついに私の素顔を見た。私を愛せるか?
「ええ、愛せますわ」と、クリスティーヌは言った。「私はあなたのために歌いました。あなたは私の素晴らしい先生でした。私は先生のことをずっと愛します。でも、私はラウルのことも愛しているの。お願い、エリック。ラウルとペルシャ人を助けてちょうだい」

Gaston Leroux, The Phantom of the Opera Macmillan Education, 2007, p.61

関係あるような無いようなお話ですが、個人的にナンバーワン「the Phantom of the Opera」は Nightwish。フィンランドのシンフォニックメタル・バンドです。

northhillstreet@Youtube Nightwish “The Phantom Of The Opera” with lyrics

かっこいい…! このライブ、10年以上前なんですね。今も Nightwish というバンドはありますが、この時のボーカルのターヤもマルコも今はもう脱退してしまっています。

ついでに調べていたら「The Phantom Of The Opera」も収録されている、Nightwishのベストアルバムが最近(と言っても2018年時点からみると3年前)発売されていたのを知って、ポチッとしてしまいました(笑)。すみません、脱線しました!

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まとめ

マクミランリーダーズ, Macmillan Readers, レベル2, Beginner, 洋書, フランス, 英語多読, アレクサンドル・デュマ, 三銃士, 仮面の男, オペラ座の怪人

マクミランリーダーズ(Macmillan Readers)のレベル2(Beginner)から、「MMR2+」のフランス作家の作品4冊をご紹介してきました。

今回は4冊ですが、合計3万6696語です。1冊ごとの平均は9000語以上・・・結構なボリュームですよね。でも、ここまでくると、このくらいのレベルは楽に読めるようになっているので、「早く次を読みたい!」という感じになっています(笑)。

ちなみに、マクミランリーダーズ(Macmillan Readers)のレベル2(Beginner)紹介シリーズはこちらです。全4回です。

ああ、もう、早く次が読みたいです!(笑)
多読、楽しんでいきましょう!

それでは、今日も素敵な一日を!

fummy

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